北海道利尻産 天然昆布・養殖昆布などの販売・通販
 

2017/12/13 09:56


 
暑かった夏が終わると、風の涼しさとともにみのりの季節がやってきます。
8 月始めからの昆布の収穫作業を終え、その後の加工作業が終わった昆布は
1 年の熟成期間を経て店頭に並びます。

今回は、利尻を代表する味覚でもある「利尻昆布」についてのお話を少し。
製品となる昆布には自然に岩礁に着生した天然昆布と、ロープに種苗を着生させた養殖昆
布がありますが、どちらも 2 年掛けて成熟した昆布を収穫します。
「利尻昆布」とは北海道の北端である宗谷地方周辺に生息する昆布の名称を指します。
礼文や宗谷岬で採れた昆布も「利尻昆布」という名を冠することはできますが、中でも利
尻山から流れ出たミネラル豊富な海底湧水に育まれた礼文・利尻で採れた天然昆布は「島
物(しまもの)」と呼ばれる大変貴重なものとなり、その味はくせのない上品で澄んだおだ
しが取れることから京都の有名懐石料亭で重宝されています。

利尻こんぶ生産者直売所は、私たち昆布漁師が採って、干して、加工して直接販売を行っ
ています。なかなか足を運べないお客様にも味わっていただけるよう、オンラインショッ
プも開設しておりますので、良質な利尻昆布を是非ご賞味ください。


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【生産者より】昆布の干し方・その様子

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◆利尻昆布を干す時期について
利尻昆布は6月下旬から8月中旬の期間に干しきらなければなりません。
開始時期の基準は「生育状況」。
例えば五月に干してしまうと、ペラペラの薄い昆布に仕上がります。それはそれで「棹前昆布」として使われますが、基本的には昆布を厚く成長させます。よって、6月下旬頃に開始がベストな時期です。
また、終了時期が8月中旬なのは、8月には昆布もパンパンに身が入り、素晴らしい昆布に成長するためです。ですが、8月上旬くらいからプランクトンに一種(ヒドロゾア)が昆布に寄生し品質を損なうのです。地元ではその見た目から、ヒドロゾアを「毛」と呼びます。
ヒドロゾアが付着した昆布は価値も下がり、低価格で取引されます。
さらに加工の際に物凄く手間がかかるので、生産者に良いことがありません。
だから8月上旬には全ての昆布を干しきらなければいけないのです。よって8月中旬に漁を終えるのがベストなタイミングです。

◆利尻島の風向きと天気について
利尻山がある為、晴れる地域は風向きで変化します。
天気予報で晴れだとしても雨は降るし、その逆もあります。
例えば弊社がある鬼脇地区は島の南側に位置するため、夏に多い南西の風が吹くと、ピーカン予報でも曇るのです。逆に東寄りの風の場合は晴れます。
降水確率など役に立ちません。昆布は基本的に1日で天日乾燥しなければいけませんので、南西の風に曇る鬼脇地区は中々昆布干しが進まず、不利なのです。
そこで昨年、新たに南西の風に晴れる場所に干場を作ろうと思い、野塚地区に干場を設けました。これによりどちら向きの風でも晴れる方に干すことができるので、予定通り進み乾燥の失敗も減り良い昆布が収穫できました。


<昆布干し 風で飛ばされないようネットかけの様子>



<昆布干しの様子>


<昆布干し完了>

<昆布集め>

 この後、製品として加工されます。

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